音楽をそれほど聴かずに育ってきたオレでも、過去に何度か音楽に「ハマった」時期がある。 小学生の時に、なぜか「スティービーワンダー」にはまった。初めて買ったレコード。 ちなみに、クラスの発表会で友達を四つん這いにさせてピアノに見立て(いや〜、ホントしょうもない)、スティービーワンダーのモノマネをしたら、誰1人理解できず、ドンビキ・・・ちょっとしたトラウマっす。
中学生で「ブルーハーツ」にハマった。これは強烈だった。全曲ハシからハシまで暗記して、朝から晩まで歌い続けて毎日を過ごした。ホウキはギター。バケツはドラム。でも、ライブ映像のヒロトの弾けっぷりを見てビビって、ライブには結局行けなかった。根性なし。
高校生でラップにはまった。高校は横須賀、米軍基地とネット1枚のおとなりさん。アーティスト名も分からないラップをラジカセで聴きまくった。ラジオはいつもFEN。おかげで今でも黒人は恐いけどなぜか大好きだ。カッケーって思う。
それ以降は空白期間。 もちろん、好きなアーティストはたくさんいたけど、朝から晩まで一日中、何周しても飽きずに聞いてるような、強烈にハマったアーティストってのは、なかなかいなかった。
そんで、久しぶりに強烈にハマったのがCaravan。ホント、良く聴いた。 音楽はもちろん最高だけど、自分では不思議だった。ブルハーとか、ラップとか、そういうのとはまた違った、不思議なハマり方。わかるかな? 自分の中のどうしようもない訳の分からん「怒り」「爆発」みたいな物をのっけたハマり方じゃなくて、いつもの生活の中で、いつも聴いてる音楽。そんな感じだ。 初めて聴いたとき「福山雅治?」って思ったけど(笑)。
店を作ったら、ライブをやってほしいなぁ〜っと思っていたから、実際にやるって話になった時は素直に嬉しかった。スタッフのみんなもなぜかCaravan好きが多かったから、なおさら。 最初のうちからずーっと聴いていて、どんどん音楽もレベルアップして、そしてまた原点に。最近の彼の音楽を聴いてると、そんな風に感じる。 「あの頃」に戻るんじゃなくて、進化したその先で「原点」に戻った感じが、個人的にはすごくリスペクト。 それって意外と難しいこと。 「あの頃のオレに戻ろう」なんて、本当は一番やっちゃいけないこと。そう思っちゃった時点で、もう心は折れちゃってる。どんな道を通っても、「今ここにいる自分」がベスト。いつだって、今がベスト。
最近、MVがアップされたから、ぜひ一度。すごくいいね。あいかわらずだ。
お店ではCDの販売もさせてもらってます。 こちらも最高っすね。音楽は感覚だから、言葉ではうまく言えないけれど。
おかげさまで、ライブのチケットは、まさに「あっ!」という間に数秒で完売してしまいましたが、当日のライブ、今から楽しみです。
※写真はSoulTreeのWebページ制作時におかりした写真を使用させていただきました。
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人生を変えた、なんて言うと、ちょっとオーバーかな。 自分が歩いていく道の途中に現れる「道しるべ」みたいなものなのかな。
人やモノに限らず、「出会い」によって、自分の人生が大きく方向付けられる事がある。
今回は「本」。そしてその本の中の登場人物とその本の著者の方との出会い。 写真の4冊はどれも「森永博志」さんという人の著作。 オレの中での「カッコイイ大人」を代表する一人。 森永さんの本が、なぜかいつも、オレの人生のターニングポイントにひょいっと現れて、折れかけた心に静かに火を灯してくれる。ホント、いつも、恐ろしいほどのタイミングで現れる。
「Cosmic Journey to Island 地球の星屑」
初めて森永さんを知るキッカケになった本。デザインをはじめた時に、「こんな本が作れたらデザインの終点」と思って、目標にしていた本。ビックリするくらい「カッコイイ」。その2年後、まさかこの本のリメイクを担当することになるとは・・・正直、夢にも思わなかった。でもその本がキッカケで森永さんにも会う事が出来て、森永さんにかけてもらったひと言のおかげで、ここまでなんとかデザインという仕事を続けて来れた。今も変わらず「目標」にしてる本。
「ゴールドラッシュ」
「クリームソーダ」の代表、山崎眞行さんとその相棒の伴晋作さんの物語。 「原宿」という街を作り上げた人間の一人。 気持ち良くなるくらい痛快で、無鉄砲で、ロマンチックなストーリー。でも、本当のお話。 「人の意見に振り回されず、まわりの目ばかり気にせず、自分に似合ったことをすればいい」 この本を読むといつも思う。なぜか自分がピンチになった時に目の前に登場する本。
「宝はいつも足元に」
こちらも同じく山崎眞行さんの物語。
本の裏帯から内容紹介を拝借。
はじまりの気分は、怪人二十面相とパイレーツだった。原宿でドクロ旗をかかげ、巨万の富を手にした。英国からきた女神と出会い、世界を旅した。幾千、幾万のデザイン、アートを世に放った。プール付きのビルを東京の中心地につくった。名もなき道に名前もつけた。何もかもを成功の賜物として手にできたはずなのに、山崎眞行は何も自分の物にしなかった。何も欲せず、何も望まなかった。64歳。生死が危ぶまれた手術が成功し、町に生還したとき、はじめて自分の人生の真実を見ることになった。すべては自分の足元にあったことを知った。―山崎眞行、初の自叙伝。
この本がなかったら、今、こうしてGARAGE WORKS-SoulTreeとして、このオンボロ工場に移り住むこともなかった。 この場所を一緒に作ろうとはしゃいでいた相棒を突然亡くして、いろんなことにモチベーションを感じられなくなっていた時に森永さんが送り届けてくれた本。このとき実に、原稿以外の「本」を読んだのは2、3年ぶりだった。なんであのとき、本を読もうと思ったのか。今でも不思議。 本当の意味で、人生の転機になった本。
「ドロップアウトのえらい人」
最後にこの1冊。 オレが思う「カッコイイ大人」大集合の1冊。 人生のサンプルとして、これほどクオリティーの高い本もなかなかない。 「ドロップアウトすること」その行為自体がエラいのではなくて、「ドロップアウトした」と人に言われようとも「自分の人生を自分で描こうとすること」が大事なんだなぁ〜って、思う。
人の目や世間の声って、気にしだすと本当に気になるけど、 冷静に眺めてみると、本当にいつも無責任で、ピンチな時に手を差し伸べてくれたりはしない。 実体のない「目や声」に振り回されるより、最も身近に、いつもいる「自分」を信じた方が、道に迷わない。自分は自分を絶対に裏切らないもんね。いやでもいつだってそばにいるし(笑)。 人を信じる時は、「その人を信じる自分を信じる」って、思う。だから自分を信じられないと、人のことも信じられない気がするんだよな。ちょっと自己チュウかもしれないけどさ。
あ、ヤバい、またあらぬ方向に・・・・ そんなわけで、残念ながら絶版で、中古でしか手に入らない本もありますが、どこかのタイミングで、この本に出逢った時は、ぜひ一度読んでみてください。
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