はい、こちらは物件内部です。外部じゃないですよ〜。 見事に土です。地面が。こちらはコンクリートをドバババ〜ンと流し込み、固めなきゃいけないです。 ドバババ〜ンなんて言うと楽しそうですが、いや、多分楽しいですが大変ですぜ、これ。だって広いんだもの。
物件の床面積は230平米。2階部分が70平米ほどだから、建物自体の広さは160平米ほど。 ボロい、だけど、広い。「キレイ、だけど、狭い」より、オレ的には圧倒的に広い方が大事。 ボロいものは直せばいい。不便なものは工夫して、便利にしていけばいい。それが楽しい。 でも、狭いもんは広く出来ないもんね、単純に。
この物件をはじめて目にした時、「ボロイな〜!」の言葉の前に「カッケぇ〜!」がきた。 だからオッケーだと思った。物件はいつも出会い。インスピレーションっす。 広くて、場所もよくて、キレイで、かっこいい物件は、世の中に山ほどある。 ただし、オレが借金しまくって集められる金のマックスに「ゼロ」がひとつ付いてくる。 そりゃ〜、今のオレにはとても無理だぜ、不動産屋さんベイベ〜。 だから今のオレにはこの物件が最高マックス&ラブ&フリー。 ここからスタートだ。
幸い、まわりにはたくさんのスーパー大工のアニキ達が揃ってる。図面すら書けないオイラの「イメージ」を汲み取って、さらに進化させて形にしてくれるアニキ達がいれば、無理そうなことも出来そうに思えてくるから不思議だ・・・って今だから言えるが、いなかったらと思うとゾッとするな。いなかったらもう、土の上にテント張って「サバイバル・カフェ」とか「廃墟カフェ」とかやるしかなかったかもね。あ、でも、それもちょっと楽しそうだね。1回だけなら行ってみたいかも。
な〜んて、話が脱線していきますが、まずはこの物件、「内装」を始める前に、いろいろとやらなきゃいけないことが多そうですね。
それはまた次の報告で〜。 |
さてさて、引き続き物件内の様子を。 上の写真は2階事務所部分。 この物件の構造は下のような感じ。 この2階部分は住居として改装する予定。 2階部分も1階に負けず劣らずで、まずは床も壁も天井も、すべてひっぺがしてスッカラカンにするところからスタート。解体作業ってやつ?
さらにさらに、
階段チョ〜斜めってるし! ガラスとか割れ過ぎ!
何やら怪しげなばかでかい機械やら中途半端な中二階も! しかし、機械はかっこいい! でも、でかすぎ! マジで押してもビクともしないっす!
な〜んて状態になってる訳で、これはさすがに自分で撤去は無理だろ〜ってことで、大家さんにお願いした。あと階段の修繕もね。歩くだけで恐え〜っす。 ちなみに1階部分にドデンと居座る機械君達、これだけ大きいと「鉄」としても結構な買い取り金額がつくようで・・・そんな話を聞いて、一瞬「自分で運んで売っちゃう?」なんて雑念が頭をよぎったけど、これを運ぶための機械やトラックや人材、そんで苦労と危険・・・なんてことを頭の中のソロバンで弾くと、ほとんどトントンな感じだったので、やめといた。よけいな欲は災いを招くっす!
まぁまぁ、そんな感じで内装の前に修繕しなくちゃいけないところがてんこ盛りなこの物件。 「残置物の撤去」→「各部の補修工事」→「2階部分の解体&撤去」→「電気・水道・ガス工事」→「床のコンクリート打ち」→「外装工事」→「ようやく内装開始」・・・・と、まだまだ道は長いですが、来年、桜が咲く頃に開店を目指しております!
ただいま「各部の補修工事」までが済み、今年一杯で「床のコンクリート打ち」までを済ませる予定。 そこまでいけば、来年からいよいよ「工事らしい工事」が出来るようになる。
今はとにかく、毎日いろんなモノを見たり、聞いたり。 いろんな人に話を聞いて、教わって、いろんな材料屋さんや家具屋さんや本や雑誌を見まくって、「ステキなイメージ」を山ほど頭に詰め込んで。 このオンボロのかわいい物件がいったいどんな風に「化ける」のかを妄想しながら、ニヤニヤしたり、悩んだり、内装のイメージを描いたり、住居部分の床は? 壁は? キッチンは? な〜んてことを考えては直し、考えては直し、しながら、少しずつ自分の中の「完成予想図」を描いているところ。
それにしても・・・・ こうやって描いていくと、「空間」を作ることって、どれほどたくさんのことを考えなきゃいけないことか! なんたって、スッカラカンの空間に、ゼロからすべてのものを考えて作れってんだから。 床ひとつ取ったって、コンクリートだろうが、フローリングだろうが、タイルだろうが、何でもいい訳で。 「フローリングにしよう」ってなったら、今度は「どんな木を使う?」「色は?」「幅は?」「表面加工は?」なんてことが次々と出てくる。もちろんそこに「金額」も絡んでくるしね。 それをいろんな大工のアニキ達の教えを聞きながら、少しずつ、ひとつずつ「決めて」いく毎日。 いざ「これで決まり!」ってなると、「ほんとにこれでいいのか?」って、ちょっと不安になったりね。
ほんと、大変で面白い毎日。 でも、これも借金をしてでもやりたかったことのひとつ。
もう少しイメージが固まったら、また報告します〜。 |
「早く物件になりたぁ〜い」と願い続けたこの愛すべき廃墟が、とうとう「物件」に生まれ変わる日が来た。こいつの晴れの舞台を見に行くべく、珍しく早起きして現地へ。この日はいよいよコンクリートの流し込み作業。
前日からコンクリートを流し込む前の下工事をしてくれていた。流し込んだコンクリが割れないように網を敷いたり、でこぼこの地面が水平になるようにレベルを出したり、キッチンになる部分には配管工事をして・・・大工のアニキ達がチャチャチャ〜っとね。うーん、頼りになりますわ。アザス!
そしてそして、次の朝はいよいよミキサー車が到着し、ドバババ〜ンっとコンクリートを流し込み。 ちょっと途中で抜け出して、再び戻ると、ありゃりゃ、もうキレイになっとるじゃないかぁ〜! 上の写真は流し込んだ直後の状態。ここから左官屋さんが「おさえ(だっけな)」っていう作業をして仕上げてくれる。たまに見かける、コテを使って表面を奇麗に仕上げるあの作業。コテひとつとっても、金属のものもあれば、木のコテもあって、その仕上げの風合いによって使い分けるんだって。 「どんな仕上げにする?」って言われて、迷わず「使い古した感じで」とオレ。 できたてなのに使い古した感じ、ってのも表現的に無理があるか? ちょっと左官屋のアニキも戸惑っていたので、「少し荒めで」と表現をチェンジ。 すると木ゴテを取り出してチャチャチャッと足下のコンクリをならしながら、いくつかの仕上げを解説付きで実際に見せてくれた。見事なお手並み。 「これとこれの中間くらいはどうすかね?」 「これよりもうちょっとだけ荒い感じとかは?」 などと、オレの分かりづらい注文も聞いてくれたおかげで「こんな感じっすな!」という仕上げが出来た! ただし、足下の部分で。 「オッケー、それじゃー、この感じで仕上げておくよ」と左官屋のアニキ。 ふと足下から目を上げるとどこまでも広がるコンクリの床。 これを全部・・・? マジっすか・・・ほんと、おつかれさまです! すげーよ、左官屋さん!
ガッチリと固まるまでに余裕見て3日くらいって。 早く入りたいなぁ〜、寝そべりたいなぁ〜。 お正月よりも、早く入るのが楽しみな今日この頃。 んでも、あの物件、いろんなとこに穴開いてんだよなぁ・・・・ 猫の足跡とか・・・そんなベタなアクシデントがないことを祈る! ドキドキっすな。 |