ipadの出現によって、出版業界が大きく変化するんだとか、しないんだとか。 「電子書籍」ってやつのおかげで、印刷する必要がなくなり、印刷業界もヤバいんだとか、ヤバくないんだとか。 まぁ、出版業界にどっぷり足を突っ込んでいる俺の個人的な感覚では、日本国内でそれほど急速に電子書籍化が進むようにも思えないが、音楽業界がipodの出現によって劇的に変わったように、出版業界が同じように変わってしまっても、何らおかしくはないもんね。
んでも、俺自身は、その変化に対してはウェルカム。 音楽がそうであったように、出版業界も「出版社」と「インディーズ」の境目がなくなれば、もっともっと、面白い本が山ほど出てくると思う。 今でこそ、こうして仲間と出版社をやりながら、好きな本を出せているが、そこまでの道のりはそれこそ、「本に出来るような」ほどの苦労の連続だった。 お金がかかるのはもちろん、流通の問題、書店への営業、販売促進・・・などなど、それこそ、本を作る情熱以外の仕事がてんこもり! しかも、それが売れなきゃ、もれなく借金のおまけ付き! それじゃぁ、なかなか思い立っても本なんて出せやしない。
でもそれが、電子書籍なら、ほぼノーリスクで、自分の好きな表現を世の中に発信できる。 売れなくたって、ヘッチャラ。とにかく作りまくって、何度でも勝負すればいい。 電子書籍によって、お金や流通っていう「リスク」が取っ払われたときに、おそらくやってくるであろうこの「戦国時代」の到来を、俺も心待ちにしている。 めちゃめちゃ面白い本も、めちゃめちゃつまらない本も、きっと山ほど出てくるだろうけど、最後に残るのは、デジタルだろうがアナログだろうが、やっぱり「ホンモノ」だけだ。出版界とか、そんな狭い中だけじゃなくて、世の中全部の「本を作ってみたい人」と同じ土俵にたって勝負が出来れば、そりゃ〜楽しいだろうな。それが何よりの刺激と栄養になる気がする。
世の中には才能溢れるやつが、ほんと溢れてる。 そんな刺激に気軽に出会えるようになるなら、デジタルも悪くない。
なんてことを、たいして使えるようになっていないipadを眺めながら、ふと思ったわけです。
ぴ〜えす。 写真に特に意味はありません。何となく、今の気分を表現してみました。
ほいでは。
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