人生の中でも数少ない「相棒」を突然失ってから、ざっと50日が過ぎた。 早いのか短いのか。 あの日からずっと忙しく働いて、ようやく一息ついた。 旅祭の準備があり、本の制作があり、そのあとは奴の両親や兄弟の皆さんに、彼が何をやりながら、どんな仲間と、どんな顔で過ごしていたのかを伝えたくて、1冊のアルバムを制作し、動画や写真を集めて映像を作った。それはすごい喜んでくれて、俺の生涯の中でも、大事な作品になった。まぁ、元から俺がしてやれることなんて、これくらいしかないんだが、でも、きっと、これは俺にしかできない仕事だったんだと思う。だから、俺が選ばれたんだろうな。
毎日のように死ぬことや時間について考えてみても、ちゃんとした答えなんて、きっと誰一人として分かっちゃいなくて、結局、「そんなこと必死に考えて悩んでんじゃねぇ」ってのが、俺の中で出た1つの答えだ。 悩んでる暇なんてない。生きてる間は必死に生きよう。だって、生きてるんだから。
俺自身がアイツにしてやれることはたもうあまりないけれど、こっちに残った俺は、あいつからたくさんの「財産」を受け取った。彼が「会わせたいな」と言っていた兄弟や、彼の大工仲間にも会えた。 何も変わらず過ごしていたら、出会う機会がなかった人たちとたくさん出会えた。 おかげで、自分の中で消えかかっていた「光」をようやく取り戻すことが出来た。
愛する人がそばにいないことは寂しい。そりゃ、そうだ。 でも、愛情も友情も、喜びも悲しみも、なんだって、大切なことは、最初から目には見えてないんだから。 ハートに灯をともせ! 見えない「想い」を大切にすれば、きっと目で見る世界は全て違って見える。
「元気があればなんでもできる!」 あいつの口癖を胸に、今日からまた、再出発だ。
photograph by Aya
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